移植歯周囲歯肉の経時的変化
移植歯周囲の歯肉が週単位で綺麗に治っていく様子をご覧ください。術後3週間のプラークコントロールと適度な咬合が必要である。歯肉が歯根面の生と死を明らかにする。
再植後の歯根吸収
再植歯の予後は、生存している歯根膜の量により決まる。注意すべき点としては、歯が歯槽窩から離脱していた時間、脱離歯(完全脱臼歯)の汚染・感染度、脱離歯の貯蔵状況、脱離歯の歯髄の状態などがある。しかし、歯根膜の重要性が確立されていない時期には、脱離歯を感染予防のために煮沸したり、歯根膜を完全に剥離して再植することもあった。また、現在でも、歯根膜の損傷や歯根乾燥による歯根膜変性がある一定の範囲を超えると、炎症性骨吸収や骨性癒着を起こすこともある。それでも、たとえ数年後に歯根吸収などにより抜歯を余儀なくされても、その間は特に成長期の学童期では問題点の多い欠損部の補綴処置が回避できる。そして、欠損部歯槽骨も温存できて、将来の補綴処置に好影響をもたらす。
歯の移植
自家歯牙移植には、歯根吸収という問題があったが、歯根膜の未分化間葉細胞を意識することにより予知性が高くなり、臨床的手段の一つとして提案できるようになった。可撤式義歯、遊離端ブリッジ、矯正的歯牙移動、インプラントなどと比較して、利点欠点をよく考えて適応症を選択する。そして、セメント質や歯根膜の保護に加えて、ある程度の咬合力や咀嚼力と術前術後の良好な口腔清掃状態が必要であり、移植歯の据わりのいい位置になるまで待ってから補綴することも大切である。
患者 31歳女性
初診 1992年10月6日
主訴 右下6番の虫歯の治療
現症 右下6番は保存不能
口腔内全体に歯肉の状態、プラークコントロールともには良好
治療計画 右下6番抜歯時に左上8番を移植する治療方法を提案する
サッカー選手における口腔衛生管理の現状と
スポーツによる顎顔面外傷について
5月12日午前9時から正午まで金沢都ホテルに於いて講師に石川県立中央病院歯科口腔外科医長の鈴木円先生をお迎えしてスポーツ歯科講演会が行われました。
まず、サッカーの楽しさ、ワールドカップの感動を話されました。前回のワールドカップの時、チケットがぎりぎりまで手元になくどきどきしながらフランスへ飛びました。テレビ観戦とは比べようのない会場の迫力や興奮、歓声を肌で感じて来ました。今回、日本で開かれるワールドカップも楽しみにしています。プレーのすばらしさやあの一体感を味わいたいです。各地で行われる練習や交流も体験したいです。
サッカー好きが大学サッカー連盟医事委員となり、選手たちの検診や治療を担当するようになりました。トップレベルの選手たちは口の中の関心が高く、虫歯もほとんどなく、しっかりとした歯並びをしています。口の中に問題があると選手寿命が短いです。歯も守れるプロ意識の違いを経験します。小さい頃から定期検診や治療に通院できる環境を整え、少年サッカーやクラブ活動の指導者への啓蒙活動の必要性を痛感しています。健康観や食生活の相談にも協力していきたいです。
Jリーグ発足以来、サッカー人口が急増し、歯科医の役割も大きくなってきています。外傷を未然に防ぐ精度のよいマウスピースの普及や顎顔面外傷の治療に医科との連携やドーピングの知識もこれから必要となります。
サッカーを通して患者さんとのコミュニケーションが広がり、地域のいろんな活動の相談に役に立つ有意義なお話でした。これからもスポーツ歯科の活躍を期待しています。
内灘町 小島歯科医院
院長 小島登
歯の再植(症例)
患者 9歳男性
初診 1987年3月9日
現病歴 学校の廊下で転倒し歯が折れたので、先生に引率されて来院する。
現症 全身状態及び顎顔面に異常はなかった。歯肉に裂傷があり、出血が多かった。
歯が唇測に傾斜し脱臼している。
診断 右上一番の歯牙脱臼及び歯肉の裂傷
乳歯の脱臼
事故で歯が抜けたらどうしますか?
歯根のまわりの細胞が生きていれば成功します
(牛乳はPHが適し、浸透圧も適しています。滅菌してあります。)
牛乳がなければ、口の中(舌下)に入れてきてください

