医心凡語

施設基準までもが包括化

 今年4月診療報酬が改正され、「かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所」なる奇妙な施設基準が導入された。歯周病安定期治療や歯科訪問診療の実績と歯科外来環境体制、在宅療養支援歯科診療所の両施設基準を満たす高いハードルを設けた。これまでの概念とは異なり、かかりつけ「機能」に直結した医学管理や処置の評価はなく、その評価に何ら関係のないものまでが基準要件に入ったことである。施設基準までもが包括化されるようになった。

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歯科医師が「口から食べる楽しみの支援」に関われる仕組みを

 4月から介護報酬が改定された。
 基本的な視点のひとつに「口腔・栄養管理に係る取組の充実」があり、「施設等入所者が認知機能や摂食・嚥下機能の低下等により食事の経口摂取が困難となっても、自分の口から食べる楽しみを得られるよう、多職種による支援の充実を図る」とされている。しかし、介護保険施設(特養、老健、介護療養型等)が算定する経口維持加算Ⅰ・Ⅱと療養食加算は引き下げられた。

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小児期の正常な口腔機能の獲得・成長を保険診療で

 パンの耳を食べない子供がいる。食べさせない保護者もいる。しっかり咬める子供は2割ほどしかいない。食べ物を喉につまらせたり、窒息する子供や高齢者も増えている。
 軟らかいものを好んで食べていると、咬む力だけではなく、口腔機能も育たない。咬んで食べるための、上下の歯の間に食べ物を乗せる舌の働きが発達していない。咬む能力は生まれつき備わっているわけではなく、訓練によって身に付くものである。ほんの少し心がけるだけで、咬む回数はいくらでも増やすことができる。身近にある食材を考えながら選ぶ、あるいは調理法をほんの少し変えるだけで、咬む回数が自然に増え、無理なく咬めるようになる。

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保険医休業保障制度の再開に向けて

 2005年4月に第162回通常国会で保険業法が改正され(06年4月施行)、保険医休業保障制度は、その改正や新規募集停止に追い込まれた。以来5年間、保険業法の適応除外を求めて国会議員要請、署名活動、関係団体との連携などの運動に取り組む。

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子ども医療費の窓口無料化に向けて

 最近、保育所や小学校の歯科検診に行くと、多数歯にわたり虫歯がある子と、ほとんどない子に二極化している。早期に歯科医院に通院し適切な処置と指導を受けていればここまでにはならないだろう。経済的な要因もあるのではないかと思う。
都道府県別の乳幼児医療費助成制度の違い.jpg 石川県は、外来では3歳未満に、入院では小学校未就学児に医療費を助成している(平成22年度の県の負担額 3.9億円)。保護者からの申請により、医療機関の窓口負担から1000円を差し引いた金額が、2~3か月後に指定口座に振り込まれる(償還払い)。全国的には、直接患者に医療のサービスを給付する方式(現物給付)が多くなっている。

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「植林」は砂漠化を防げるか

 今後急激に深刻な問題となる水資源の不足や拡大する砂漠化などの地球環境問題に対し、森林の効果への期待が高まっている。しかし、砂漠は人間が水を撒かなくては木が枯れてしまうような場所であり、そこを森林にすることが本当によいのだろうか。

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お大事に

 4月から新保険業法や電気用品安全法が施行されたが、国民の生活を良くするためになっているのだろうか。仲間の助け合いを長年続けていた共済を、無理矢理に営利目的の保険と同じ取り扱いにして、存続できないように規制した。そのため、国民は、将来設計の変更を余儀なくされ、不安が増すばかりである。また、メーカーが古い製品の責任が持てないとのことで、学生街にあるリサイクルショップでの、卒業生と新入生の中古家電製品の売買を規制した。そのため、学生の利便性が失われ、粗大ゴミも増えていく。

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「皆のために何が」

 日本の企業はバブルの崩壊以来、よりいっそうコスト削減、リストラなど競争に勝つことだけを考え、効率だけが価値判断基準となり、モラルを忘れてきた。「皆のために何が」を考えるべき時期に来ている。歯科界も荒波が押し寄せ、厳しい冬の時代を迎えている。患者を忘れ、サ-ビス業に走り始めようとしている。

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