2008年9月 5日

摂食の基本と実習

講師 柴田 浩美
研修日 1998年 9 月 14日 10:00-13:00
場所  小島歯科医院
主催  スタディグループ健口家族
 食べるという行動はだれでも同じなので、自分自身のことを、よく知れば他の人にも通用する。障害があれば、そこだけカバーしてあげれば上手く食べられる。

実習
≪お茶≫
・コップを軽く持つようにする。介助の場合は必ず口の下方から行うようにする。
・下唇の中央部でコップにゆっくりと触れ上唇の動きで、一回量を決めてから、呼吸を吸
い込むとともに静に傾けるようにする。
・嚥下力をつけるため連続飲みを避け一口ずつ飲むようにすることが効果的。
・口角いっぱいに飲ませようとしても飲めない。
※コップを傾ける速度が速かったり、呼吸に合わない傾けは誤嚥の原因になるので、十分
注意する。
≪ご飯≫
・箸を45度の角度で口まで持っていく。
・ご飯を舌の上にのせないで、できるだけ舌尖と舌側の間に入れるようにする。
・箸を下唇より上唇に強く触れるように抜く。
≪キュウリ≫
輪切り、みじん切り
・口の真横に箸を持っていく。
・舌の上にのせないで、できるだけ舌尖と舌側の間に入れる。
・咀嚼は小臼歯で行う。
※輪切りのキュウリよりみじん切りのキュウリの方が一見食べやすそうに思うけど、実際
に食べてみると、みじん切りのキュウリは、口の中全体にちらばって咀嚼しにくい。
≪玉子焼き≫≪カニカマ天ぷら≫
・口の真横に箸を持って行く。
・口唇に触れるようにしてから舌の上にのせ、1口量を決め前歯で噛み切る。
・その後臼歯に持っていき咀嚼する
≪ヨーグルト≫
・スプーンを45度の角度で口まで持っていく。
・開口状態を見ながら、ゆっくりとスプーンを下唇に触れて舌の上にのせる。
・スプーンは嚥下を確認してから、ゆっくり口唇から離すようにする。
・離した後、口の前で一端スプーンを止める。
※嚥下を起こす前にスプーンを抜くと、むせを起こす原因になるので、注意する。
≪バナナ≫
・口唇でとらえてから1口量を決め、前歯で噛み切る。
※目をあけてバナナを食べると、咀嚼がしやすい。
目をつぶってバナナを食べると、咀嚼力が低下する。
≪感想≫
 普段意識をして物を食べたり、飲んだりすることは、ほとんどないので実習をしてあらためて、実感した。お互いに食べさせ合いをしたけど、相手に食べさせてあげることは自分が予想してたより難しかった。自分の食べ方を頭においておかないと、相手に上手く食べさせてあげられないことが分かった。

参考文献 摂食の基本とリハビリテ-ションブラッシング 1996年 医歯薬出版
          口腔ケアのキ-ワ-ド                       1998年 グ-・ハウス

講師 柴田 浩美
     プロフィ-ル 1950年 栃木県に生まれる                           1971年 栃木県立衛生福祉大学校卒業
            1974年 肢体不自由児歯科診療所勤務
            1983年 米国コロラド州立ボルダ-大学留学
                              「 障害児者に対する歯科診療システム」など研修
                        1985年 米国ペンシルバニア州フィラデルフィアのDr.アルバムのもとで研修、帰国
                        1986年 栃木県衛生環境部医務課嘱託
            1987年 障害児者の個別指導を中心とした発達相談を始める
            1995年 オフィス「グ-・ハウス」開設、その代表となる

摂食の理論とアプロ-チ
講師 柴田 浩美
研修日 1998年 9 月 12日 19:00-21:00
場所  保険医協会事務所
主催  石川県保険医協会歯科部

9月12日午後7時より、保険医協会事務所にて「摂食の理論とアプロ-チ」と題して栃木県のオフィス「グ-・ハウス」代表 柴田 浩美さんが実習を交えて講演されました。歯科医師、歯科衛生士20名の参加がありました。これから介護法がどうなるのか、我々は歯科医師として何をすればいいのか。また歯科衛生士たちも何を考え、何を勉強すればいいのか一緒にディスカッションしました。これから保険医協会の取り組むべき課題の方向性もぼんやり見えてきました。
 柴田さんのお話を聞くまでは口腔ケア、摂食指導も少し勉強すれば何とかなるかなと思っていましたが、これは腰を据えてじっくり真剣に取り組まないといけないなと覚悟させられました。訪問歯科診療の進むべき道が分かり、大きな未来が見つかりました。
小さな口にとらわれず、新しい未知なる世界へ挑戦して、ひとつひとつ克服して行かなければいけないと思いました。もう一つ、人間の感覚のすばらしさ、口腔ケアがもたらす全身の回復力を誰かに伝えたい。これは歯科医師、医療従事者、一般の人々にもっとPRしなければいけないなと思いました。
 

口腔ケアの理論と実際
講師 柴田浩美
日時 1998年3月6日(土)午後5時から7時まで
場所  金沢都ホテル加賀の間
主催 石川県保険医協会

 3月6日(土)午後5時から7時まで、金沢都ホテル加賀の間において、第25回定期総会記念講演が開かれた。テ-マは、「口腔ケアの理論と実際」で、講師には栃木県立衛生福祉大学校講師でグ-・ハウス代表の柴田浩美先生をお招きした。
会場には、週末の疲れにもかかわらず、医師、歯科医師、看護婦、歯科衛生士、介護福祉に携わる方々など約100名が集まった。先生の話に頷き、メモをとりながら、熱心に話に聞き入り、真剣な空気が流れていた。
 「口腔ケア」とは何だろう。口腔をケアすることだろうか。今まで歯が痛いなど直接的な口の中の問題を解決することと考えられてきた。もう少し進んで、そうならないための予防までとしてきた。疾患を対象としてきた。
 柴田先生によると「口腔ケア」とは口腔のケアを意味するものだ。歯が痛いから食べられない。そうすると食べる意欲も減退し、ADLも低下する。そして、起きる意欲もなくなり、さらに痴呆がひどくなる。口腔の状態や問題からダメ-ジを理解し、軽減する関わりを「口腔ケア」と言う。口腔の対応のみではない。要するに全身のダメ-ジの原因が口であれば、それはすべて「口腔ケア」として対応しなければならない。心理的な対応も含まれてくる。「何も食べたくない。」という場合も「口腔ケア」の関わりが出てくる。
 歯の痛みを取り除き、義歯を入れる事だけが「口腔ケア」ではない。無歯顎の模型から同じ総義歯を作る。40代、60代、80代も同じ義歯でいいのだろうか。左側麻痺でも同じだろうか。「口腔ケア」は、見える範囲の対応だけでなく、もっと深い人間性に触れるものである。
  「口腔ケア」はコミュニケ-ションに支えられて生まれてくる。食事のあとに食べかすが残る。若い人の汚れとは違う。食べ物そのものが残っている。綺麗にしてあげることだけが「口腔ケア」ではない。何処に問題があるのか。ニ-ス゛を発見し、ケアプランを立てる。綺麗にする能力を身につけることが目的となる。リハビリテ-ションブラッシングや舌体操が必要になる。
 講演後、柴田先生を囲んで、医師、歯科医師を交えながら懇親会が開催された。介護や摂食について話が盛り上がり、秋に再会することを約束してお開きになった。

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