2008年8月20日

健口家族NEWS第5号 はじめに

 お正月のテレビ対談で、中坊 公平氏は「弁護士と牧師と医者は他人の不幸で飯を食っている。」と語る。医療は経営も大事だが、思いやる心をより大切にと改めて考えさせられた。日本の企業はバブルの崩壊以来、よりいっそうコスト削減、リストラなど競争に勝つことだけを考え、効率だけが価値判断基準となり、モラルを忘れてきた。「皆のために何をなすべきか」を考える時期に来ている。歯科界も荒波が押し寄せ、厳しい冬の時代を迎えている。これまで他院との差別化を図り、生き残りに掛けようとしていた。下り坂をなるべく緩やかになるようにと考えていた。しかし、多様化する21世紀、患者は魅力ある医院を選び、歯科医院は競争力を高める。歯科医院の「競争力」とは患者にとっての「魅力」である。その歯科医院にしかない「魅力」があれば、未来は明るい。我が医院の魅力は何だろう。患者を思う優しい心と科学的裏付けを伴うヘルスカウンセリングである。

 競争力の基本は人である。人、物、金の順序を忘れてはいけない。利潤を追求したり、豪華な設備に目を奪われないように、働く人たちに投資していきたい。勉強会を開き、記憶が曖昧にならないうちに記録に残す。知識の共有をはかり、マニュアルを作る。経験浅い初心者を底上げして、医院全体のレベルアップする。机の上の知識はトレ-ニングを積まないと、とっさの時に間に合わない。あの時はこうすれば良かったと思う。体験はその瞬間に手が動く。現場の体験から模索し、多方面の方々と話し合い、他業種の人たちとの連携を志し、本当に患者のためになることを考え、自分が納得する仕事をしていきたい。最近辞書を見るとき、老眼鏡か必要になる。手が動くようになったら、目が見えなくなる。目が見えなくなると、人が見えてくる。その年代に足を踏み入れつつある。
 働く人たちそれぞれがギブアンドテイクで弱点を解消し、得意分野を強化する。各自が自主的に創意工夫してステップアップする。エキスパートが時代にあった新しい「魅力」を開花する。才能があれば深く深く追求できる「魅力」と素敵な笑顔や周りの人を幸せな気分にする人間性の「魅力」を育てていきたい。自分にもチャンスを与え続けていきたい。 講師の先生、参加してくれたスタッフ、快く送り出してくれた歯科医院、賛同してくれた先生に心より感謝したい。
                                                  2001年2月

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