腎疾患の歯肉

糖尿病あるいは腎疾患を有する患者の歯周治療

講師 小島登
日時 1999年11月20日(土)午後5時から
場所 金沢都ホテル
主催 金沢大学医学部歯科口腔外科学講座同窓会

講演会記録
 今日の予定は基本的な歯周病治療の考え方、腎疾患や糖尿病患者の歯肉について約1時間である。
 開業して20年を迎える。開業当初患者に追われる日々が続いた。そんな中でも、カルテはナンバ-リングし、ファイリングして、口腔内写真、模型、レントゲンフィルムなどの記録を残し、整理保存し、いつでも取り出せるようにしていた。そして、それらの資料を基に、毎日自分なりに反省し、よりよい処置を目指していた。この基本的姿勢は故玉井先生の許で学んだ一年間で身に付いたように思う。

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腎疾患の歯肉 解説

症例1

  • 症例患者  41才男性
  • 初診  1993年9月27日
  • 慢性糸球体腎炎
初診時

初診時

2年半後

2年半後

考察
 腎臓疾患の歯肉では『もこもことした』繊維性腫脹は著しいですが、発赤はあまり見られません。この症例では、歯肉はどちらかと言えば蒼白です。炎症の変化が現れにくく、変化も遅いです。プラークコントロールにより歯肉の改善は見られます。


症例2

  • 症例患者  39才男性
  • 初診  1989年11月14日
  • 腎不全にて腹膜透析、1995年8月に腎移植
初診時

初診時

移植後6ヶ月

移植後6ヶ月

移植後1年3ヶ月

移植後1年3ヶ月

 

考察
初診時、歯肉腫脹は見られますが、発赤は見られません。綺麗に磨けるようになりましたが、歯肉の状態はほとんど変わりませんでした。腎移植後歯肉の表情が変わり、発赤、腫脹が強くなっていきました。レントゲン写真でも著しい骨吸収が認められました。免疫抑制剤の影響と思われます。セルフケアを包み込む短い間隔のプロフェショナルケアで早くから見守っていきたかったです。 

参考までに
「免疫抑制剤の影響」
石川県立中央病院で施行された心臓移植後の免疫抑制剤の影響と思われる歯肉腫脹と局所麻酔下で行われた歯肉切除術後の状態です。

心臓移植後の歯肉.

心臓移植後の歯肉

歯肉切除後の歯肉

歯肉切除後の歯肉

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