歯周病の歯肉の変化

移植歯周囲歯肉の経時的変化

移植歯の歯肉2.jpg 移植歯周囲の歯肉が週単位で綺麗に治っていく様子をご覧ください。術後3週間のプラークコントロールと適度な咬合が必要である。歯肉が歯根面の生と死を明らかにする。

歯の移植
http://www.kojimashika.net/2009/07/post-332.html

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硬めの歯ブラシは使わない方がいいですか?

フェスツーン.jpg 硬い歯ブラシ使用しますと、歯肉に磨き傷ができます。傷が繰り返しつきますと、歯肉の辺縁がロール状に肥厚(フェスツーン)してちょうど"タコ"のように硬くなっていきます。これは歯肉に対する刺激が強すぎるため絶えず傷ができ、それを治そうとする生体の防御反応と考えられます。その肥厚した歯肉の辺縁に切れ込みができている場合は、開いた歯ブラシの毛先がいつもその場所を切り込むように通過している証拠なのです。
 そして、それが続きますと、歯の付け根が削られ、凹み"楔状欠損"になり凍みるようになります。また、その部位の歯肉が退縮し、歯が長く見えるようになります。

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思春期の歯肉炎

思春期の歯肉炎1.jpg 思春期の歯肉炎の特徴は、歯間乳頭が球状に肥大することである。主因は口腔内の清掃不良であるが、エストロゲンとプロゲステロンの性ホルモンも影響している。Prevotella intermedia( Bacteroides intermediaと呼ばれていた)はエストロゲンやエストラジオールによって発育が促進される。女性ホルモン分泌の活発な思春期や妊娠時には歯肉浸出液にも混入し、この菌が歯周局所に爆発的に増えてくるために、プラーク量に比べて腫脹が顕著になるように思える。
 また、スポーツ飲料や軟性食品摂取、夜食などの食生活と部活や受験などの生活環境にも踏み込んだカウンセリングも必要である。

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Ⅰ型糖尿病、網膜症患者の歯肉

Ⅰ型糖尿病001.jpg患者 22才男性
初診 平成14年9月3日
主訴 歯肉からの出血
既往歴 Ⅰ型糖尿病、網膜症

初診時

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歯肉を見る目

よくなる経験をさせる
どこが変化するか
どこが患者によく分かるか
部位を選択する
どんな変化が起きるか
どのくらいの日数がかかるか
信頼された後に磨き方を聞かれたら教える
なるべく教えない
自分で工夫する
宝物は少しずつ
この続きはまた来週

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歯間部歯肉を自然な形に

 歯間ブラシは、単に入るから使うのではなく、その目的を考えて使用すべきである。
たとえば、歯肉に炎症があり出血するから使用するなど。
 特に若年者では、歯肉の可能性を考えて、歯間部歯肉が自然な形になるように、歯間ブラシを使わないプラークコントロールも一つの選択肢として考えている。

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歯肉炎

症例1  患者 13才女性  初診 1982年3月26日
 左は典型的な歯肉炎であり、右は1ヶ月半の状態

歯肉炎.jpg    歯肉炎1ヶ月半後.jpg 

 

症例2  患者 14才男性  初診 1984年8月28日
30年以上の臨床で1例だけ経験した潰瘍性歯肉炎と1ヶ月後
かなりのストレスと全身疾患を疑いました。当時非常に苦労したことを思い出す。

潰瘍性歯肉炎.jpg   潰瘍性歯肉炎2.jpg

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歯肉の変化の症例 解説

症例

  • 症例患者  54歳 女性
  • 初診  1987年2月12日
  • 主訴  上顎前歯の歯肉からの出血
  • 診断  慢性歯周炎
  • 現病歴  3ヶ月前から歯肉からの出血があり、触らないようにしていたら、歯肉が赤く腫れてきました。
初診日 歯周病の原因説明

初診日
歯周病の原因説明

翌日  一生懸命にブラッシング

翌日
一生懸命にブラッシング

1週間後

1週間後

2週間後

2週間後

3週間後

3週間後

1ヶ月後

1ヶ月後

2ヶ月後

2ヶ月後

3ヶ月後 補綴物のマージンの形態修正

3ヶ月後
補綴物のマージンの形態修正

4ヶ月後

4ヶ月後

5ヶ月後

5ヶ月後

8ヶ月後

8ヶ月後

9ヶ月後

9ヶ月後

1年後

1年後

1年3ヶ月後

1年3ヶ月後

1年6ヶ月後

1年6ヶ月後

2年後

2年後

3年後

3年後

4年後

4年後

考察
 歯周炎の原因は一定量以上の細菌繁殖です。診断は歯肉炎であり、出血しなくなったとき治癒とします。ブラッシングだけで歯肉が良くなっていきます。プラ-クコントロ-ルするかどうかは患者自身の選択です。当院ではハブラシを持ってくるかどうかで判断しています。
 この症例では、始めて来院した日に歯周病の病因について説明しました。翌日一生懸命ブラッシングしましたので、歯肉からの出血が見られます。担当歯科衛生士のアドバイスを聴き、ブラッシング技術を工夫し、よく噛む食事を心がけましたので、歯肉は少しずつ良くなっていきました。定期検診を続けていくことにより、健康な歯肉を維持していくことが出来ます。


症例2

  • 症例患者  43歳 女性
  • 初診  1992年1月6日
  • 主訴  右上一番の口蓋側の発赤・腫脹
  • 診断 成人性歯周炎
1992年1月7日  右上一番の口蓋側の発赤・腫脹

1992年1月7日
右上一番の口蓋側の発赤・腫脹

1992年1月16日 消退傾向

1992年1月16日
消退傾向

1992年2月4日 1ヶ月後

1992年2月4日
1ヶ月後

FOp当日

FOp当日

術後20日後

術後20日後

1年後 骨吸収像が安定している

1年後
骨吸収像が安定している

1年後

1年後

3年後

3年後

10年後

10年後

 

考察
歯周病原因菌増殖の影響が歯肉にとどまらず、コラ-ゲンバンドルを越えて歯槽骨にまで及び、歯周炎の結果として骨吸収が見られます。患者自身が行う原因に対する治療(プラ-クコントロ-ル)に少し遅れて、後遺症に対して評価して処置(後始末)を行い、機能回復を目指します。歯肉の発赤、腫脹の改善が見られてから、処置が治療環境を整えて治癒の手助けになります。治療と処置を区別して考えます。
    原因-診断-治療-治癒  -患者
    結果-評価-処置-機能回復-医療機関

 この症例の場合は、来院当初見られた歯肉の赤い腫れは本人の努力によりかなり改善されました。しかし、3ヶ月においても健康な歯肉の状態ではありませんでしたので、局所麻酔を施して歯根面をきれいにしました。術後20日で健康な歯肉が回復し、1年後のレントゲン写真でも骨吸収像は安定していました。その後定期検診を続けられ10年後においても健康な歯肉の状態が続いています。

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