歯周治療について

臨床家による臨床家のための歯周病学

講 師:白石晃一郎 氏 (白石歯科医院 院長)
歯周炎の発症.JPGメモ
基礎編
1.Porphyromonas gingivalis(P.g.菌)感染による歯周炎は病原性が強い
2.P.g.菌は鉄分(血液)補給すると加速度的に増殖する
3.歯肉縁下出血(ポケット内潰瘍面)を見つけるB.O.P.検査は
   重要な意味を持つ
4.P.g.菌はPCR法によるDNA診断ができる
5.P.g.菌はバイオフィルム内で生存するだけでなく、細胞内へ侵入できる

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ヘミセクション(歯根切除)

 根分岐部病変は予後への不安もあり、あまり手をつけたくないところである。また、根分岐部病変を観察していると、ほとんど変化のないものも多い。根尖方向への波及がなければ、長期間機能的に歯は使用できる。一般的な根分岐部病変分類の観点である水平的ではなく、垂直的な歯周ポケットの進行が病変の増悪を決定していると思う。
 基本的な処置は、プラークコントロール等の初期治療の徹底に始まり、できるだけ侵襲の少ない処置から経過を見ながら進めていく。ほとんどの歯周炎は、ルートプレーニングがきちんとできれば治ると思う。しかし、急性発作を繰り返す場合や局在した垂直的プロービング値の著しい場合は、ヘミセクションを含めた外科処置が必要である。
 今回の症例は、原因がわからない上顎6番に限局した歯周炎があり、ヘミセクション後にインレーとフルクラウンを装着し、23年間定期検診を続け、良好な経過をたどっている。咬合が一因ではないかと考え、現在も就寝時にマウスピースを装着している。

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歯周病に対する当院の考え方

よろず勉強会.JPGよろず勉強会 講演要旨
医科に必要な最近の歯科のミニ知識
http://www.kojimashika.net/2010/06/post-537.html
1.歯周病に対する当院の考え方

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プロービングはなぜ必要なのでしょうか

プロービング.jpg プロービングは、歯と歯肉の境目の隙間に探針(プローブ)を挿入して、歯周炎の進行度合い(臨床的な歯周ポケットの深さや歯周組織の抵抗力)を調べる重要な検査です。プロービング・デプスは、解剖学的な歯周ポケットの深さと区別し、治療方針や予後の予想に役立ち、良くなっているか悪くなってきたかの目安になります。また、年齢も考慮しなければなりません。

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砂糖の量をどう考える

砂糖の量をどう考える.JPG  甘いものを控えると、虫歯や歯周疾患の予防になる。身体のためにも砂糖の量は40~50g以下に抑えたい。調味料その他の分を除けば、おやつとして摂取できるのは1日20g前後が望ましい。
 冷たい飲み物には、思っている以上に多くの砂糖が含まれている。砂糖の量が同じでも、形のあるものを食べるのと飲み物では影響が違う。また、同じものでも、まとめて食べたり飲んだりするのと、だらだらと小分けにするのとでは、かなり違いがあると思う。砂糖とうまく付き合う方法をよく考えよう。

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フラップ手術

 歯周外科の目的はプラークの徹底した除去とプラークコントロールをしやすい状態にすることによって、歯周組織の健康維持を図ることである。しかし、実際にはフラップ手術をする機会は少なくなってきている。それは、長年見てきた手術後の状態が、プラークコントロールの善し悪しよりも、処置の種類に左右されないことが分かってきたからである。
 どうしてもフラップ手術をしなければならない場合もある。プロービング値がピンポイントで深い時は、フラップ手術の適応と考える。
 なぜこの歯の一部位だけが深くなったかは分からないが、原因をそこだけにプラークが付着していたことと考える人は少ないと思う。そして、咬合は非常に緊密であり、それが関与しているとも考えられる。

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歯間部歯肉を自然な形に

 歯間ブラシは、単に入るから使うのではなく、その目的を考えて使用すべきである。
たとえば、歯肉に炎症があり出血するから使用するなど。
 特に若年者では、歯肉の可能性を考えて、歯間部歯肉が自然な形になるように、歯間ブラシを使わないプラークコントロールも一つの選択肢として考えている。

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歯周病患者に対するジスロマックの効果

 近年注目を集めてきているジスロマックの効果を急性発作時に対応する抗生剤投与とは違う観点から調べてみた。2004年3月24日から2008年12月12までに当院に通院していた重度歯周炎患者105人を調査対象とし、次の投薬条件、評価基準で効果を判定した。

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歯の定期健診・定期清掃を

定期健診.JPG1.定期的に歯科医院に通う人と通わない人では無くなる歯の数がまったく違います!!

 定期的に歯科医院で指導とクリーニングを受けている人は、10年に平均約1本の歯を失いますが、歯が痛い時だけ歯科医院に通う人は、40、50才では4本、60才を超えると10本です(新庄文明:老年歯科医学第3巻1号より)。できるだけリスクに応じた定期健診と定期清掃を受けることをお勧めします。歯牙年齢と比較してください。http://www.kojimashika.net/2009/02/post-222.html

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歯牙年齢

歯牙年齢.JPG 昭和62年の厚生省の調査を基に各年齢における歯の喪失(抜いたり抜けた)数をグラフにしたものです。これを見ると、50才以降に歯の喪失数が急激に増えていることがわかります。そして、40才までは虫歯により抜歯される場合が多く、50才以降は歯周病による自然脱落や抜歯数が多くなります。平成17年の調査では、喪失数はかなり減少し、昭和62年に比べると歯を約10年長く使っています。8020達成者(80才で20本の歯がある人)も80才の人の中で20%を超えています。

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