口の機能のお手伝い

5歳児の下顎前突

5歳児の反対咬合②1.jpg 当院では幼児から小学生の食べる機能を支援している。食事の姿勢や食べ方、食形態、口唇閉鎖等々である。その中で、反対咬合ではムーシールド、歯の萌出スペース不足ではT4Kも一つの選択肢として考えている。一番の変化は舌の可動範囲増ではないかと思う。舌が口腔底によどんでいるような反対咬合の幼児に、ムーシールドを2,3ヶ月夜間に装着していると、舌尖が口蓋乳頭部にしっかり当てることができるようになり、舌打ちがうまくできるようになり、前歯部の被蓋が改善してくるようである。飲み物がなくても奥歯でしっかり噛んで食事ができるようになり、唾液の分泌量も増えていく。食事時間も短くなり、発音が明瞭になったり、口呼吸から鼻呼吸の変化もある。

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乳歯義歯(小児義歯)

乳歯義歯1.jpg 左右両側にわたる2歯以上の子どもの歯(乳歯)が欠損している場合に乳歯義歯を応用する。成人の義歯と同じく食物の摂取、咀嚼、発音などの機能回復という目的に加えて、将来萌出してくる大人の歯(後継永久歯)のためのスペース確保という保隙装置の役割も併せ持つ。
 乳歯義歯 7歳男性 昭和59年11月21日装着

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T4Kによる形態や機能の改善症例

T4K1.jpg T4K(TRAINER FOR KIDS)の装着と食姿勢や食べ方を含む舌や口唇の訓練をすることにより、下顎前歯が舌側に位置する歯並びとスペース不足の歯列が改善していく途中経過である。形態だけでなく、食べる機能も改善している。
 今までこのような症例がどんなメカニズムで起きるのか理解できなかったが、口腔筋、特に舌の活動が関与していることが裏付けられる。

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口の機能のお手伝い 解説

症例

  • 症例患者  9才 女性
  • 初診  1983年10月19日
  • 主訴  左上1番の舌測転位
  • 診断  左上1、2番部歯牙腫
1983年10月19日 左上1番の舌側転位

1983年10月19日
左上1番の舌側転位

1983年10月24日 手術 左上1、2番部歯牙種

1983年10月24日 手術
左上1、2番部歯牙種

1983年11月26日 術後1ヶ月

1983年11月26日
術後1ヶ月

1983年12月3日~3月24日 床矯正装置

1983年12月3日~3月24日
床矯正装置

1984年2月25日 左上1番の正常

1984年2月25日
左上1番の正常

1985年9月14日(11歳) 左上3番の低位

1985年9月14日(11歳)
左上3番の低位

1987年12月24日(13歳)

1987年12月24日(13歳)

1990年1月18日(15歳)

1990年1月18日(15歳)

1998年4月27日(23歳)

1998年4月27日(23歳)

 

考察
 出るだけ早い時期に異常に気づき、原因をみつけてあげます。できるだけ侵襲が少なく、短期間で済む処置を考え、またその時でないと回復できないことや、後からでもできることをお話しして、一番良い時期を選択します。
 この症例では県立中央病院にて腫瘍を除去していただき、そして3ヶ月間の床矯正を行いました。しかし、当院ではそれよりも発育、発達に重点を置いています。飲み物を飲まないでよく噛んで食べることや発音練習、舌のトレーニングなどの口の機能訓練をすることにより、バランスの良い審美的な正常な咬合へと導かれていきました。また、矯正治療が終わってからもブラッシング指導やクリーニングなどの定期検診で見守り続けます。
 子供の頃苦労がしましたが、あのとき治療を受けて良かったと笑顔で来院する患者を見ますと、小さなお手伝いができたことをうれしく思えます。

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