口の健全な育成について

「萌出障害の咬合誘導」 

メモ
 これほど多くの萌出障害の系統だてた症例を体感することは初めてだった。1979年9月から2002年12月までの23年3か月の間に新潟大学小児歯科において萌出障害の処置を行った延べ701人、749歯の分析結果をもとにお話しされた。乳歯にも歯牙腫で萌出障害を起こすことや、根尖病巣のある乳歯抜歯が遅れると後継永久歯の歯根屈曲や萌出方向の異常を押し進めていくことが分かった。患者さんのためにも正確に事実を伝え、同意を得て必要な処置を適切な時期に実施していきたい。

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5歳児の反対咬合

5歳児の反対咬合1.jpg 当院では幼児から小学生の食べる機能を支援している。食事の姿勢や食べ方、食形態、口唇閉鎖等々である。その中で、反対咬合ではムーシールド、歯の萌出スペース不足ではT4Kも一つの選択肢として考えている。一番の変化は舌の可動範囲増ではないかと思う。舌が口腔底によどんでいるような反対咬合の幼児に、ムーシールドを2,3ヶ月夜間に装着していると、舌尖が口蓋乳頭部にしっかり当てることができるようになり、舌打ちがうまくできるようになり、前歯部の被蓋が改善してくるようである。飲み物がなくても奥歯でしっかり噛んで食事ができるようになり、唾液の分泌量も増えていく。食事時間も短くなり、発音が明瞭になったり、口呼吸から鼻呼吸の変化もある。

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ポカンX

ポカンX.jpg上下の口唇が接触している感覚を養うトレーニング装置
 最近、熱中時に口をポカンと開けていたり、口唇に元気のない幼児や児童が増えているように思う。また、口呼吸の子どもたちも目につくようになった。そんな時に「ポカンX」を勧めている。テレビを観ている間などに30分ほど、家族揃ってそれを意識して唇で挟んでもらっている。一人ではなかなか続かないし、みんながおしゃべりしている時に辛いから。
 口唇をしっかり閉じて鼻呼吸することが、歯周疾患、歯列不全、アレルギー疾患の改善を手助けする。

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上顎6番が萌出してこない

上顎6番未萌出1.JPG 学校歯科検診に行くと、小学2,3年生でも上顎6番が萌出していない児童を時々見かける。歯科医院で精査すると、乳歯Eの遠心に食い込んで萌出できない時と7番歯胚形成がない場合がある。前者の場合は、歯肉弁切除と6番遠心移動の工夫をすれば萌出が促される。
 しかし、後者の場合は様々な処置によってもほとんど変わらず、萌出時期がかなり遅れ、7番の萌出時期に近い可能性もある。上下大臼歯による咬合が長期間にわたり無いために、咀嚼能率や上顎歯列弓の発育が悪くなる。また、下顎6番の挺出も起きる。したがって、口の働きを整え、上顎6番の萌出に備える。特に、いろんな硬さや大きさの食材を食べて物性を感知する口蓋の前方部を育てる。6番萌出後に歯列弓を拡大する。

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高齢者の弁当

 病院や施設では、厨房があり、高齢者の食事も栄養士により管理されていますが、嚥下食などは、経費削減のため、委託業者に外注しているところもあります。小規模なデイサービスなどでは、お弁当の注文でお昼を対応しているところや、既製品、レトルトなどを利用したり、機内食の様に冷凍で運ばれてきたものを温めるだけのところもあります。また、自宅への食の宅配サービスでも高齢者向け?と思う物もあります。さらに、災害時には、個々に対応ができる家庭の食事ではさほど困らなかった高齢者が、集団の食形態をうまく食べられないことも多く見られるようです。

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野菜の好き嫌いの克服術があれば教えてください

  口腔育成の立場からは、好き嫌いは発達・学習現象と考えています。親が「この子はこれが嫌いなんだ」と小さい頃から決めつけないことが重要です。
 3歳未満では乳臼歯がしっかり噛んでいませんので、野菜や肉類は嫌いというより食べられません。特に繊維性の野菜は噛み切れませんので、葉ものは食べにくいです。3歳を過ぎると、脳が発達して食べられない食品は減少します。しかし、まだうまく食べられない物もありますので、楽しい形や噛み切れる形状などの工夫が必要です。また食事時間の2時間前は、おやつなどをあげず、空腹にしておく事もポイントです。ふつうは10から15歳までに嫌いだった食品でも大部分が食べられるようになります。
 

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生まれてくる赤ちゃんのために

妊娠から始まる食育.JPG 赤ちゃんの歯は、妊娠8週頃には乳歯の数だけ蕾のような形で作られはじめます。だから、妊娠中のお母さんたちは、十分な栄養を摂り規則正しい生活をして欲しいのです。
 そして、つわりのために歯磨きがおっくうになったり、食生活が不規則になり、口の中が不潔になりやすくなります。また、ホルモンや唾液のPHが変化し、歯肉炎や虫歯になりやすくなります。妊娠中は、今まで以上に丁寧に自分で歯の手入れをし、歯科医院でクリーニングをしてもらいましょう。

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食育の空気

 石川県社会福祉協議会から「子供の発達と保育士のかかわり研修」の講演依頼があった。10月以降に福祉総合研修センター 4階にて、県内の保育所に勤める保育士、看護師、栄養士など60名を対象に「乳幼児期の食事とお口の働きについて」2時間ほどお話しする予定である。
 また、タテマチ大学からも「食育学部」顧問の依頼があった。一般のみなさんからの質問に分かりやすく答え、口の働きを育み、いつまでも楽しく食べていくお手伝いをしていきたいと思う。

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T4Kが裂けてくる

T4K破れる3.jpg T4K(TRAINER FOR KIDS)のタンガード部が裂けてきた患者さんでは、口腔内の形態や機能の改善が早期に現れることを経験した。親子共に関心が高く、非常に熱心であり、舌や口唇のトレーニングも一生懸命に取り組んでいる。しかし、なぜ裂けてくるのかよく分からない。

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口の働きを調べるアンケート

 子どもたちの食べ方は、生後、学習して獲得したものです。「噛まない子」「噛めない子」や「なかなか飲み込まない子」も「大人から見て変わった食べ方」も増えているように思えます。それが歯並び、舌の形態や口の働きにも影響を与えているようです。
 口の様々な働きを見つめ直し、その子の生活全体を考え、食べ方など発達ステップの問題点を発見し、改善できるような指導、訓練や治療に役立てていきたいと思います。そして、楽しく、美味しく、いろんなものを食べられる健康な口を育てていきたいです。

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